村上世彰の金融教育

「子どもの投資教育・実体験プロジェクト」を
立ち上げます。

「子どもの投資教育・実体験プロジェクト」が開始されました。
村上が子どもたちに対して資金的な支援をさせていただき。
最大10万円程度の手元資金でリスクのない投資体験を提供するプロジェクトです。詳細は、こちらから

 

この度、村上財団創設者である村上世彰が、子どもたちへの投資教育の一環として、「子どもの投資教育・実体験プロジェクト」を立ち上げることが決定いたしました。このプロジェクトは、「お金をただ貯めこむのではなく、正しくお金を使う=お金を循環させることで、経済も成長を続け、しなやかで元気な社会を作ることができる。そのためには子どものころからお金について学び、触れ合い、お金と仲良くなることが大切。子どものころに実際に投資を体験することは、失敗しても成功しても子どもとお金の距離をぐっと縮め、お金について真剣に考えるまたとない機会になる」という考えに基づき、村上が子どもたちに対して資金的な支援をさせていただき、最大10万円程度の手元資金でリスクのない投資体験を提供するプロジェクトです。

また今回、村上の想いに賛同してくださったGMOインターネットグループと株式会社幻冬舎が、当プロジェクトに参画することが決定いたしました。子どもたちが実際に投資を行う環境の提供・整備は、GMOインターネットグループのGMOクリック証券株式会社が行いますが、投資を行う際の資金の具体的な支援方法については現在、最終段階の検討をしております。

―村上からのご挨拶―

ファンドマネージャー、そして投資家として、一貫して「日本におけるコーポレート・ガバナンスの浸透」をミッションに活動を続けて来ましたが、この20年ほど、企業は内部留保を増やし続けており、今やその金額は400兆円を超えるともいわれております。私は「資金は経済における血液であり、循環しなければ意味がない」と考えておりますが、コーポレート・ガバナンスの浸透は、経済循環を良くするために欠かせない要素であり、多くの内部留保を抱える日本の上場企業から、日本における経済循環を促すことを、引き続き目指しております。

そのような状況の中、『生涯投資家』(文藝春秋)を出版した後、多くの親御様から「子どもにも読める本を書いてほしい」「子どもにお金の教育をしてほしい」という声をいただき、「企業に対するアプローチだけではなく、未来を担う日本の子どもたちにお金の教育をすることで、日本社会全体の「お金」に対する考え方が変わり、お金が循環する社会をより早く実現できるかもしれない」と感じ、社会貢献活動の一環として、各地の中学生・高校生をおもな対象とした「お金の授業」を昨年より開始いたしました。また、その授業を通じて子どもたちと交わした会話から、彼らがもっとも知りたいと感じていること、彼らにぜひ知っておいてもらいたいことをまとめ、より多くの方々に「お金」について考えていただくきっかけになるように、『いま君に伝えたいお金の話』」(幻冬舎)を出版いたしました。

しかし、一方的にこうしてお金の話をするだけでは足りないのではないか、もっとできることがあるのではないかと強く感じ、自らの体験をもとに、お金と真正面から向き合うきっかけを私にくれた「投資体験」を、日本の子どもたちにぜひ体験してもらいたい、と思うようになりました。

まだまだ日本には、「お金は汚い」「子どもはお金のことを知るべきではない」といった考えが根強く残っています。結果、子どものころにお金について学ぶ機会がなく、正しいお金の使い方を身に付けないままに社会に出ていく人たちが多いのではないか。これでは、多くの人が目的もなく貯めこむばかりで、お金がいろいろなところで滞留してしまい世の中はなかなか変わらない。ぜひ子どもたちには、「お金は汚いものでも悪いものでもなく、ただの道具でしかない」ということを知ってもらいたい。そして、どうやってその道具を使うことで自分が幸せになれるのか、社会が元気になっていくのか、小さいころからお金と向き合い、慣れ親しんで、お金についていっぱい考えてもらいたい。そのきっかけとして、「投資体験」はまたとない機会になると信じています。

今後もお声がけをいただければ、今回出版させていただいた本を教材として配布させていただきながら、各地で「お金の授業」も引き続き行っていく予定です。こうした場を通じて、どうやったら子どもたちがお金と上手に付き合っていくことができるようになるのか、何を伝えたらいいのか、自分自身も改めて勉強をさせていただき、それに併せて「実際に投資をしてみる」体験を一人でも多くの子どもたちに提供していくことで、日本の子どもたちがより楽しく幸せに生きていける社会づくりに少しでも貢献させていただければと思っております。


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